安全管理への取り組み
最新技術と専門機関との連携による
安全管理体制の強化について
平素より株式会社千鳥観光汽船をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
当社は、お客様の安全を最優先とすることを事業運営の基本方針とし、安全・安心な運航を継続する旅客船事業者を目指して、安全管理体制の強化および組織ガバナンスの再構築に取り組んでおります。
安全運航は、乗組員一人ひとりの知識・技能・経験を基盤とするものでありますが、当社では「人的要因を含む様々なリスクの備えが重要である」という考え方に基づき、複数人による確認だけではなく、設備・システム・組織による多重的な安全対策を組み合わせることで、リスクの低減を図る安全管理体制を構築しております。
このたび、交通システム、ナビゲーション機器およびリスクマネジメント分野において実績を有する企業と連携し、小型旅客船における安全性向上を目的とした各種安全支援機能を導入いたしましたので、その概要をご紹介いたします。
■ 安全性向上に向けた主な取り組み
1.GPS連動型速度超過警告システム
(2026年度中導入予定)
【共同開発:株式会社レゾナント・システムズ】
目的
港内航行時における適切な速度管理を支援し、速度超過リスクの低減を図ります。
概要
沼津港内港周辺を速度管理エリアとして設定し、船舶が当該エリアへ進入した際、設定速度を超過した場合には操舵室へ警報音および画面表示による注意喚起を行います。
警報は設定速度以下となるまで継続し、乗組員による速度管理を支援することで、安全な操船を補完します。
2.GPS位置情報・非常操作連動型船内自動放送システム
【共同開発:株式会社レゾナント・システムズ】
目的
離着岸時および緊急時におけるお客様への安全案内を自動化し、適時・適切な情報提供を行うことで、転倒等のリスク低減を図ります。
概要
GPSにより設定した地点を通過すると、自動的に着席や手すりの利用をお願いする安全放送を実施します。
また、緊急時には非常操作ボタンにより、警報音および緊急放送を船内・デッキへ一斉に送出できる機能を備えております。
これにより、乗組員は操船や避難誘導に専念しながら、お客様へ迅速な注意喚起を行うことが可能となります。
3.シップレコーダー(船舶用映像記録装置)の導入
【導入機器:株式会社ユピテル】
目的
運航状況を客観的に記録し、安全教育および事故防止活動へ活用することで、安全管理体制の継続的な改善を図ります。
概要
操舵室、客席および船首へ全天球型カメラを設置し、運航状況を常時記録します。
記録映像は、ヒヤリハット事例の分析、安全教育および避難訓練などへ活用し、客観的な事実に基づく安全管理の高度化に取り組みます。(記録映像は、安全管理及び事故防止活動を目的として適切に管理・利用します。)
4.アイトラッキング(視線解析)技術を活用した操船教育
【協力:東京海上日動火災保険株式会社】
目的
熟練船長が実践している安全確認行動を可視化し、安全操船技術の標準化と教育品質の向上を図ります。
概要
ウェアラブル型視線計測装置を装着した状態で操船を行い、離着岸や狭水路航行時などにおける視線の動きや確認行動を記録・分析します。
取得したデータを教育プログラムへ反映することで、客観的かつ体系的な操船教育を実施しております。
■ 継続的な安全管理への取り組み
当社は、設備・システムの導入に加え、親会社およびグループ旅客船事業者による定期的な安全監査(年2回)を実施し、安全管理体制の有効性について継続的な確認と改善を行っております。
また、安全マネジメントの考え方に基づき、安全管理体制の運用状況を定期的に点検・評価し、その結果を教育、訓練および運航管理へ反映することで、継続的な改善に取り組んでまいります。
令和8年7月18日(土)より、安全対策設備を搭載した「第1伊豆丸」により、沼津港遊覧クルーズの運航を段階的に再開いたします。
今後も、お客様に安心してご利用いただける運航体制の確立に努めるとともに、安全管理体制の不断の見直しと改善を継続し、安全性のさらなる向上を図ってまいります。
令和8年7月吉日
株式会社千鳥観光汽船
代表取締役社長 後藤 武彦